「外付けグラフィックボードはどれがいいの?」
「外付けグラフィックボードは買い?」
今回はこんな疑問に答えていきます。
筆者のイチオシは『OWC Mercury Helios FX』です。
さらに筆者厳選の2種、計3種をランキング形式で紹介します。
後ほど外付けグラフィックボードの概要とゲーミングPCとどっちがいいのか解説します。
ゲーミングPCにおすすめの外付けグラフィックボード3選
第1位 OWC Mercury Helios FX
スペック
- サイズ:幅18.5cm x 高さ20.2cm x 奥行34.1cm
- 対応OS:macOS 10.13.3以降、Windows 10 64-bit Build 15063以降
- インターフェース:Thunderbolt 3
- 電源:550W(グラフィックボード375Wまで)
- 付属グラフィックボード:無し
かんたん解説
OWCの外付けグラフィックボードBOXです。
グラフィックボードは付属していませんが、補助電源にも対応でき、サポートするグラフィックボードが多いので好きなものを入れて運用することができます。
また、PCが壊れてもグラフィックボードは無事なこともあるので、再利用することもできます。
追加のインターフェースはないので、機能が絞られている為、外付けグラフィックボードBOXとしては安めの部類です。
第2位 AORUS RTX 2070 GAMING BOX
スペック
- サイズ:幅9.6cm x 高さ16.2cm x 奥行21.2cm
- 対応OS:Windows 10
- インターフェース:Thunderbolt 3
- 電源:450W
- 付属グラフィックボード:Nvidia® GeForce™ RTX 2070
かんたん解説
RTX 2070を搭載する外付けグラフィックボードBOXです。
正直な話、店によってはGTX 1070の外付けグラフィックボードBOXより安いってなんだよって感じがしています。
Amazonでも、2019/10/30の時点で価格差は13,000でRTX 2070の方が高いです。性能差から言って差額以上の価値はあると思っています。
独自設計になっているようでグラフィックボードの取り外しはできない可能性が高いです。
なので、グラフィックボードの入れ替えも難しいですが、価格は相場より安めです。
RTX 2070の性能がそもそもの話なので、よほど重量級で4Kとでもならない限り大抵のゲームが快適に動作します。
Quick charge対応USB 3.0 x 1 、USB 3.0 x 3を備え、周辺機器を接続することもできます。
第3位 ASUSTeK ROG XG STATION 2
スペック
- サイズ:幅15.8cm x 高さ27.8cm x 奥行45.6cm
- 対応OS:Windows 10
- インターフェース:Thunderbolt 3
- 電源:600W
- 付属グラフィックボード:なし
かんたん解説
価格は高いですが、見た目はかっこいい外付けグラフィックボードBOXです。
グラフィックボードは付属していませんが、こちらも補助電源に対応でき、サポートするグラフィックボードが多いので好きなものを入れて運用することができます。
USB 3.0 Type-A x 4とGigabit LANポート x 1を備え、拡張ボードとしても機能も備えています。
価格が高いのがネックですが、有線LANポートにUSBHub機能も備えていれば、差し引きは0になるでしょう。
外付けグラフィックボードの概要
外付けグラフィックボードには実は致命的な欠点があるのはご存知でしょうか。
それは、グラフィックボードのもつ性能を100%引き出せないという点です。体感性能は60%~80%の間となります。
なぜこんなことになるのかと言うと、インターフェースの違いがその大きな理由です。
グラフィックボードは基本的にマザーボードのPCIe 3.0 x 16のポートに接続します。外付けグラフィックボードはPCIe 3.0 x 16のポートに接続しますが、Thunderbolt 3でPCと連携を取ります。
つまり、PCIe 3.0 x 16のポートをThunderbolt 3で介しているかどうかの違いがあるわけです。
- PCIe 3.0 x 1:転送レート8Gbps、帯域1GB/s
- PCIe 3.0 x 4:転送レート32Gbps、帯域4GB/s
- PCIe 3.0 x 8:転送レート64Gbps、帯域8GB/s
- PCIe 3.0 x 16:転送レート128Gbps、帯域16GB/s
- Thunderbolt 3:転送レート40Gbps、帯域5GB/s
いきなり転送レートと帯域の数値を示しましたが、何か気づくことはないでしょうか?
そう、PCIe 3.0 x 16の転送レートが異様に速いことですね。Thunderbolt 3の約3倍です。しかし、性能はその3分の1になるわけではないです。
転送速度が早ければ早いほどいいのは当然なのですが、処理するデータによっては転送レートの影響が少ない場合もあり、ゲーム用途に関しては60%~80%の低下で済むわけです。
しかしながら、転送レートの違いが、所謂ボトルネックになってしまう訳です。
より高速なインターフェースが開発されれば当然、外付けでもよくなるわけです。その例がNVMe M.2 SSDとUSB 3.1 Gen 2です。
NVMe M.2 SSDの最大はPCIe 3.0 x 4ですから、10GbpsのUSB 3.1 Gen 2ではすべてに対応できないものの、PCIe 3.0 x 1であれば対応できるわけです。
よほど大容量の単一ファイルでなければ、PCIe 3.0 x 4 とPCIe 3.0 x 1のNVMe M.2 SSDの速度差を体感することはできません。価格を考えればPCIe 3.0 x 1で十分という答えも出てきますからね。なので、世にはNVMe M.2をUSBに変換する物も登場するわけです。
外付けグラフィックボードとゲーミングPCどっちが安い?どっちがいい?
じゃ、結局のところどうなのかと言うと、手持ちのPC次第が答えです。
Thunderbolt 3対応ポートを備えていれば、外付けグラフィックボードもありです。逆についてなければすっぱり諦めてゲーミングPCを作るか買った方がよいです。
特にグラフィックボードが別売となっているものがおすすめです。
PCなんて所詮1台あれば十分な代物です。手持ちのPCがある上で十数万も出して別のPCを買うのは億劫になるのが一般的です。
しかし、プリンターやモニターと同じようにPC周辺機器だと捉えれば心持は変わってきます。
そもそも、10万でゲーミングPCなんて言われても、筆者ですら嫌がるほど目を背けたくなる金額です。止めること前提の入門向けか中古が精々ですかね。何年も続けるのならスペック不足を嘆かねばならないので……。
既にあるPCにThunderbolt 3対応ポートがあれば、10万でゲーミングPCに早変わりするわけです。
さらに、既にあるPCは年数が経過していますから、そう長くは持ちません。そうなった時に、Thunderbolt 3対応ポートがあれば外付けグラフィックボードはそのまま使えます。
また、グラフィックボードが別売となっているものは間違いなく、グラフィックボードのみでも再利用できます。つまり、グラフィックボードの価格を抜いて予算が組めるわけです。
一緒に売られているものは一体型になっている可能性もあるので、その場合はグラフィックボードのみの再利用は難しいと思っておいた方がよいでしょう。ばらして無理だと分かり元に戻したら壊れたなんてざらなわけですから。
まとめ
外付けグラフィックボードのおすすめは
イチオシは『OWC Mercury Helios FX』
次点で『AORUS RTX 2070 GAMING BOX』
外付けグラフィックボードはノートPCやコンパクトPC向けの側面が強く、デスクトップの場合は素直にグラフィックボードを取り付けた方がよいです。
スリムPCなど取り付けは難しいですが、ロープロファイルがあるのでそちらでよいでしょう。価格もそこまで高くはないです。
因みにDELLの外付けグラフィックボードは気を付けましょう。専用設計の専用インターフェースなので、一般的なノートパソコンでは対応できません。